【最終更新日 2024年11月11日】
「過程」としての政治と、「制度」としての法、その実践としての「公共政策」を繋ぐ
The Japanese Political and Legal Studies Association , JPLAS
日本に初めて大学が設立され、法学部が創立されたのは19世紀後半である。当初は、ドイツ国家学に強く影響され、それ以来、日本の法学部、法学研究科においては、政治学と法学を共に学ぶことが通例となった。法学部とはそうした組織としてデザインされてきたのであった。
こうした日本の政治学研究、法学研究の在り方は、諸外国においては必ずしも一般的ではない。特に、日本におけるような政治学研究の組織を法学部に存置するという在り方は、むしろ、例外的なものとされる。場合によっては、19世紀当時の遅れた制度の残滓とする向きもある。
本学会では、そうした日本の政治学、法学研究の組織のこれまでのありかたを、「消極的」に諸外国に比べて「例外」的であり、19世紀の日本の遅れた研究組織構築の遺制としてとらえるのではなく、むしろ「積極的」に諸外国とは異なる視点を有した「独創」的な、これまで独自の発展を遂げてきたものととらえる。
その上で、これまでの日本における政治学、法学の教育、研究の100年以上の営為と貢献を背景とし、これまでの発展をさらに次世代に伝え、学問の可能性を探求する試みを行いたい。
そこで、民意を反映する「過程」を対象とする「政治学」と、それを「制度」として昇華させる「法学」、実践としての「公共政策学」の21世紀の日本における融合による、新たな意義付けを目指し、ここに自由な学会の設立を宣言するものである。
本学会は、これまでの日本の政治学、法学の発展、貢献を客観的、かつ積極的に評価し、それを次世代の日本や世界の政治学、法学、公共政策学の研究者に伝えていくことを大きな目標の一つとする。
さらに既存の学会に加えて、強く現実の政策過程に寄与する政治学、法学、公共政策学の発展を志向し、世界の政治学、法学コミュニティに対して独自の貢献を日本から発信することを目指すものである。
そのためには、積極的に世界からの知見と、地方、地域からの知見を糾合し、交流を通じて新たな知見の発信を行うことを目指すものである。それにより日本の政治学、法学教育、研究を問い直すことを意図する。
日本政治法律学会は、自由な研究を阻害する暴力・圧力に反対いたします。
2018年6月2日
日本政治法律学会理事一同
日本政治法律学会は、国際、エスニシティ、ジェンダー、経済的地位などのダイバーシティを推進いたします。
2018年6月2日
日本政治法律学会理事一同
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