第6回研究大会  (姫路獨協大学)

【共通テーマ】菅新政権成立とコロナ:新たな時代の座標軸を目指して

理事長挨拶

常日頃よりお世話になっております。コロナ禍の中で、皆様も「新しい生活様式」を余儀なくされ、昨年までの日常とは異なる日々をお過ごしではないかと存じます。

さて、こうした危機に対して、我々日本政治法律学会は「学びをとめない」、「研究をとめない」といった立場に立ち、他の政治系学会、法律系学会、政策系学会が研究大会の開催の中止を行う中で、その社会的な責務を自覚し、次の世代へと教育、研究をつなげていくために他の学会に先駆けていちはやく、春の東京大会をオンラインにて開催することを決定し、皆様の献身的な協力を持ちまして、大盛況のうちに大会を終えることが出来ました。会員の皆様におかれましては、ご理解、ご協力のほど、厚く御礼申し上げます。

また、若い研究者の方、特に大学院生の報告者の方においては、他の学会での報告の機会がなかった中で、これまでの業績を世に問うことが出来てよかったという積極的な声も聞かれましたこと、ご報告申し上げます。これも皆様の温かいご配慮、ご協力の故と考えております。本当に有難うございました。

 

このコロナ禍の危機の状況は、我々の行動様式にいやおうなく変化をもたらすものでした。しかし、その中で我々にも気づきがございました。それは、時間や、空間を超えて学会に参加する可能性があるということでした。春の大会では、ニュージーランドからリアルタイムで学会に参加された理事の方もいらっしゃいました。

 

今回、秋季研究大会を迎えるにあたり、例年通り学生コンペティション(学生コンペ)を行うかどうかを検討いたしましたが。「学びをとめない」という視点から、ネットを使用して参加してもらうことで開催することといたしました。コロナ感染症の感染予防と、学生の教育効果ということを配慮した結果です。専門演習などゼミの指導もなかなかままならない中、学生の自主性を信じて「学び」を将来につなげるという目標がございます。また、特別招待講演として今回は高校生の参加も認めました。将来の「学び」の継続に向けて、意欲ある高校生の「いま」を伝えていただければと思います。また、専門的に学習している大学院生、大学生などの「学び」にも刺激になるものと確信しております。

時代はコロナ禍の中で、目まぐるしく変化していきます。コロナという危機の中で、時代はその「あゆみ」をとめることはありません。8月には新たな政権が日本において誕生し、この大会の直後にはアメリカでも政権を問う大統領選挙がございます。また、高度高齢化社会の「あゆみ」は速度を増してまいります。そうした新しい時代に向けて、時代の「あゆみをとめない」、そして時代の未来の羅針盤を得る、そうした機会にしていただければと存じます。

今回、学会賞としては、現代政治学会賞は、ながく国際政治学・政治学の発展にご尽力され、阪神淡路大震災を皮切りに、日本の「危機」に対処されてきた兵庫県立大学理事長で神戸大学名誉教授の五百旗頭真先生、現代法律学会賞は法学の発展に長くご貢献賜りました花園大学名誉教授の古橋エツ子先生、現代公共政策学会賞はコロナの最前線でご尽力された日本看護協会の福井トシ子会長、報道学会賞は政治の現在(いま)をこれまで鋭く報道され、顕著なご功績を挙げてきた元時事通信社解説委員、政治ジャーナリストの鈴木美勝先生に、それぞれお引き受けいただくこととなりました。

また、政治家のご講演としまして、コロナ対策の最前線で指揮を執られている経済再生担当大臣の西村康稔先生、初代総務大臣を務められた片山虎之助日本維新の会共同代表に、お話を賜ることとなっております。

そして、新しい政権の誕生の中で、「市民のエンパワーメント」、そして「政治的リーダーシップ」と題しました特別パネルにおいて、それぞれ本学会顧問の同志社大学教授の新川達郎先生(行政学、公共政策学)、京都大学名誉教授の足立幸男先生(公共政策学、政治理論)、京都大学名誉教授の伊藤之雄先生(日本政治外交史)、玉川大学名誉教授の川野秀之先生(行政学、地域研究)の、それぞれ日本の「知」の最先端を担い、学会を代表される著名な先生方にご登壇賜り、将来の座標軸に対するご示唆を賜ります。司会はそれぞれ政治、法律、公共政策のジャーナリズムにご貢献賜りました元NHK解説委員で本学会理事の安達宜正先生、元NHK解説委員長で本学会顧問の神志名泰裕先生がお務めになります。

コロナ禍の中で混迷を深める時代の羅針盤を示すことが出来ましたら幸いでございます。

秋の深まる中、お化粧直しされた姫路城のお膝元で、感染症に不安のある方はオンラインで、自己責任で感染予防を徹底される方はオンサイトで、皆様とお目にかかるのを楽しみにしております。

日本政治法律学会理事長

 

白鳥浩

10/30(金)エクスカーション(陸上自衛隊姫路駐屯地の見学)

 陸上自衛隊姫路駐屯地の見学を開催いたします。ご参加には事前のお申し込みが必要となっております。

10/31(土)大会1日目

8:50~9:00

開会式

 

9:00~12:10 

【日本現代政治学会】 リモートデモクラシーの展開:コロナ禍の政治を考える

司会:岡本哲和(関西大学)

報告:宮﨑一徳(参議院) 

    :新型コロナ対策国会における「変換型」議会の表出:

   吉田龍太郎(慶応義塾大学)

    :インターネット上の政治活動の意義についての平成期政党政治家の認識:

   渡部公章(法政大学大学院)

    :コロナ禍の選挙-山本太郎東京都知事候補のユートピアニズム-:

   川代秀弘(法政大学大学院)

    :新型コロナウイルス流行下での東京都知事選挙に関する一考察:

 

討論:井柳美紀(静岡大学)

   佐藤亮司(地方公務員)

 

【日本現代法律学会】

9:00~10:30 憲法裁判所100年

 司会:下條芳明(朝日大学)

 報告:高田 篤(大阪大学)

     :オーストリア憲法裁判所とケルゼン一憲法制定、憲法裁判所実務、理論形成からの省察:

 討論:野口健格(中央学院大学)

10:40~12:10 市民のエンパワーメント

 司会:安達宜正(NHK広島放送局、元NHK解説委員)

 報告:新川達郎(同志社大学)

    足立幸男(京都大学)

 

【日本現代公共政策学会】

9:00~10:30 個人報告パネル

司会:杉田弘也(神奈川大学)

報告:柳澤智美(城西大学)

    :NPO政策の地域展開とは:

   竹内直人(京都橘大学)

    :自治体における財政部門と企画(政策)部門―マニフェストは両者の関係をどう変えたか―:

   安田乃亜(聖ウルスラ学院英智高等学校)

    :高校生の私視点の「宿命の政治学」:

討論:田上雄大(日本大学)

   青木栄一(東北大学)

   佐伯祥子(エクセター大学大学院)

10:40~12:10 医療職による地方政治

司会:遠藤隆幸(東北学院大学)

報告:清元秀泰(姫路市長)

   藤井律子(周南市長)

討論:丹羽 功(近畿大学)

   小野義典(城西大学)

 

12:15~13:15

日本政治法律学会理事会

 

13:15∼13:30

昼食

 

13:30∼16:35

【共通】学会賞ご講演 

現代政治学会賞

 五百旗頭眞(兵庫県立大学理事長)

現代法律学会賞

 古橋エツ子(花園大学名誉教授)

現代公共政策学会賞

 日本看護協会

 ビデオ講演 福井トシ子(日本看護協会会長)

 授賞式参加 吉川久美子(日本看護協会常任理事)

報道学会賞

 鈴木美勝(政治ジャーナリスト、元時事通信解説委員)

 

16:45∼17:45

【共通】政治家ご講演 

西村康稔(衆議院議員、経済再生担当大臣)

司会:島田敏男(NHK放送文化研究所、元NHK解説副院長)

討論:山田啓二(京都産業大学)

   桐谷 仁(静岡大学)

11/1(日)大会2日目

9:00~12:10

【日本現代公共政策学会】 コロナ禍の医療・看護と政策

司会:塚崎裕子(大正大学)

パネラー:岩田健太郎(神戸大学都市安全研究センター、神戸大学病院感染症内科)

     坂本史衣(聖路加国際病院QIセンター感染管理室)

     鎌田久美子(公益社団法人日本看護協会常任理事)

     山中誉子(社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院)

     阿部知子(衆議院議員、立憲民主党、医師国会議員の会)

討論:井上清美(姫路獨協大学)

   中村 良(日本大学)

   村岡 潔(岡山商科大学、西本願寺あそか診療所)

   山﨑将文(京都橘大学)

 

【日本現代政治学会】

9:00~10:30 政治的リーダーシップ

司会:神志名泰裕(政治ジャーナリスト、元NHK解説委員長)

報告:伊藤之雄(京都大学)

   川野秀之(玉川大学)

10:40~12:10 2020年アメリカ大統領選:コロナ禍の選挙

司会:阿川尚之(同志社大学)

報告:前嶋和弘(上智大学)

   中井 歩(京都産業大学)

討論:安岡正晴(神戸大学)

 

【日本現代法律学会】

9:00~10:30 人生100年―法律と政策

司会:小林幸夫(玉川大学)

報告:金川めぐみ(和歌山大学)
    :日本の家族観から考えるひとり親家庭支援の法律と政策:
   鈴木 静(愛媛大学)
    :コロナ禍と高齢者の人権―日本高齢者人権宣言から国連高齢者人権条約へ:
   杉原充志(羽衣国際大学)
    :人口動態からみる人生100時代の法と政策―「人口法学」という視点から―:
討論:古橋エツ子(花園大学)
10:40~12:10 ラウンドテーブル ポスト安倍時代の世界と日本

司会:白鳥浩(法政大学)

報告:朱建榮(東洋学園大学)

    :日中関係:

   浅羽祐樹(同志社大学)

    :日韓関係:

   宮本悟(聖学院大学)

    :日朝関係:

   芦立秀朗(京都産業大学)

     :日本の政治と行政:

   野口健格(中央学院大学)

     :憲法:

   後藤祐一(衆議院議員)

    :野党の戦略:

 

 

12:15~13:15

各学会ごとに理事会・昼食

 

13:15∼15:50

【共通】 学生コンペ「今、政治・法律に何ができるのか?:危機の時代に対峙する」

参加チーム

 京都産業大学芦立ゼミ(4年次)

   京都産業大学芦立ゼミ(2,3年次)

 法政大学白鳥ゼミ1

 法政大学白鳥ゼミ2

 高岡法科大学石田ゼミ

 姫路獨協大学贄ゼミ

審査員長:新川達郎(同志社大学)

審査員:玉井昇(獨協大学)

    宮畑加奈子(広島経済大学)

    柳澤智美(城西大学)

司会兼審査員:後藤 新(武蔵野大学)

 

16:00~17:00

【共通】 政治家ご講演 

片山虎之助(参議院議員、元総務大臣、日本維新の会共同代表)

 :これからの国政と地方自治:

司会:林 弘正(島根大学)

討論:日詰一幸(静岡大学)

   佐伯康子(清和大学)

   道谷 卓(姫路獨協大学)

 

17:00~17:15

学生コンペ 結果発表・表彰式

 

17:15~17:30

閉会式

ダウンロード
第6回研究大会 プログラム.pdf
PDFファイル 1.8 MB

※プログラムの内容については変更される可能性がありますのでご承知おきください。

※各パネルタイトルの()内は教室番号となります。